学生へのコメント
いまは福井県立大学にきて少し時間が経過したこともあり、やりがいのあるテーマに恵まれているように思います。

海の姿や、これからの海の環境について一緒に学びませんか。

一緒に頑張りたい4年生、大学院生を歓迎します
いわゆる「楽な部屋」ではありません。そもそも新しいことに挑戦する修論・卒論研究は予定通りに進まないもので、試行錯誤が普通です。そして、その試行錯誤のなかで皆さんは磨かれていきます。もちろんサポートはしますので、面白い成果がでるように
大切な時間を有意義につかって、充実した学生生活を送って頂きたいと考えています。



このグループの卒論、修士論文に関わる情報です。参考にしてください。
いまは、主にに何をやっているの?
海の天気予報の仕組み作りや、漁場環境や海洋生物環境に対する流れの影響を調べています。
(1) 海洋環境を理解するうえで重要な流れ、水温、塩分などを測定したり、陸上のアメダス(気象観測ステーション)のような観測ステーションを海洋につくるとしたら、どういう仕組みがよいか研究します。
   例: 定置網での研究用観測ブイ(設置しています) 問題を解決しながら、安定運用を目指しています

(2) 定置漁場で発生する急潮(一時的に発生する強い流れ)は予測できるのだろうか?
  例:なぜ発生するのか、現地データから解明をめざします。
    予測モデルを利用・解析して、水産業や海辺で釣りをする人や仕事をする人にとって有効な仕組みの構築を目指しています。

(3) 漁場環境や生物環境はどうなっているのだろう?
   例:大型クラゲ(若狭湾のエチゼンクラゲは、どのような時期に、どのあたりにくるのだろう?)
  
「生物よりの研究課題をしたい」という要望があるときは、可能な範囲ではありますが、クラゲや赤潮プランクトンの移動・集積の解明などを目的としたテーマを考えます。

(4) アジアの養殖場についても研究を進めています。

特徴は?

・海がすき、海のことを詳しく知りたい集団。
・みんなで海洋調査にいったり、わいわいしながら(上手い、下手は関係なく)プログラミングやデータ解析をコツコツとできる人は向いている。と思います。

・男女比は、学科の男女比と同じぐらいかな。海洋や環境への関心、プログラミングの得意・不得意に、「男性も女性も関係ない」ということかも。

●海の環境に興味があるのですが
 この理由で選んでくれる人が多いような気がします。どうぞ、どうぞ。大歓迎です。環境について調べたい、社会にとって役立つ仕組みについて考えたい、という学生は多いですね。


卒業生、修了生の進路との関連性は?
地元企業優先、職種優先、上場企業など企業サイズ優先、あるいは専門性優先など、人によって基準はさまざまです。大学院生は、環境に関わる職種を選ぶ傾向があるように思います。福井県大に着任してから卒論指導を担当した学生の例です。いうまでもないですが、就活は、「私ががんばった」のではなく、「学生ががんばった」結果です。たまに卒業生の進路を聞かれるので、参考までに。

 大学院生 
    ・空間情報・航空測量会社
    ・環境コンサルタント会社

 4年生
    ・大学院へ進学
    ・官公庁(県庁水産職、市町行政職)
    ・環境コンサルタント会社

    ・IT、コンピュータ関連企業
    ・日本郵政
    ・食品メーカー
    ・自動車部品関連メーカー
    ・自動車販売
    ・教育系企業
    ・カメラマン
    ・薬品関連 
       等
「深く学んでみたい」という進学希望者は、もちろん歓迎。大学院進学希望者は、大学院での研究へ展開できそうなテーマを考えます。

研究室を選ぶときに、よく受ける質問
「面白そうだけれど、物理や数学が苦手なのですが。。。」

これは大丈夫。うちの学科で、「物理が得意です」という人は少ないでしょう。心配のしすぎです。いままでの学生も楽しくやっていたので大丈夫。

「パソコンは使いますか?」
パソコンは、よく使います。「フィールドで調査をしている」、という印象を強く持ちすぎていたら、イメージと違うと思います。パソコンに対して人以上に抵抗を持っている人(長時間、画面をみるだけでもしんどい、とか。)は、この部屋を選ぶと大変かな。普通に抵抗感なくパソコンが使える人は、自然にうまくなりますので。


「力(筋力)がないかも。船に弱いかも。。。」
筋力、船は心配する必要がありません。女子学生が元気よく観測や実験を引っ張る姿は、たびたび見かけてきました。船に弱い研究者もたくさんいますよ。最初はみんな不慣れな初心者です。「率先して体を動かして汗をかくことや、みんなと頑張る気持ち」が大切です。

「調査に、どれくらい行くのですか?」
かなりの日数にわたる調査に行くと思われているときもあるようですが、長期の観測は滅多にありません。逆に、船に乗りたい人は相談してください。
調査に行く時間より、研究室でデータを解析する時間の方が圧倒的に長いです。調査時の頑張りも大切ですが、地道にコツコツと作業ができることことが大切です。


福井県立大以外との交流もありますか?
他の大学や水産研究所、水産試験場などの方々と一緒にしています。他の先生と比べないのでわかりませんが、多い方かもしれません。いろいろとお世話になっています。

兼田のもとで卒業論文、修士論文に取り組むには?
【福井県立大学海洋生物資源学部の学生の場合】
@研究室配属の際、私が所属する「環境工学研究室」を希望してください。Aこの研究室へ配属されることが決まりましたら、環境工学研究室の3名の教員のうち、どの先生のもとで卒業論文、修士論文に取り組むか調査があります。そこで、兼田を希望してください。

【他大学から大学院進学を希望される学生の皆様】
ここ数年、他大学の学生から大学院入学に関する問い合わせを頂くようになりました。
ひとまず様子を見に来られる場合は訪問希望日の相談をしたいので、兼田までメールを送って下さい。
日程調整しましょう。駅から大学までちょっと離れているので、迎えに行きます。
研究内容、研究室の雰囲気、入試の過去問、キャンパスの設備などについて紹介します。
遠慮なく問い合わせて下さい。



●1年間のながれ  3年生の研究室仮分属希望者、大学院希望者向けのカレンダーのイメージ                
予定 修論、卒論の進捗状況 等
兼田からコメント
4月 ☆前期授業開始

☆若狭湾係留観測 新年度係留観測の開始(4月上旬から準備、下旬から設置かな)

☆兼田、4月北海道大学・おしょろ丸海洋乗船実習(1年生の授業)
4月になると、定置網周辺で行っている観測が始まります。波が穏やかになり、この時期から操業する定置網が増えるためです。卒論、修論の内容にかかわらず、機器の設置や回収、掃除は基本的に全員が関わります。  
現場をみると、いろいろわかりますよ。        
●調査で外にでるのは気持ちがいいです。いままでの学生をみていると、最初は大変というイメージを持っている?けれど、外に出れば楽しさをすぐに見いだすようで。おそらく過剰な心配は不要です。



●卒論、修論では、スケジュール管理が大切になります。3年生までに単位は多く取得しましょうね。








●5月頃から(観測が一段落すると)、いままでの海洋観測データを解析したりします。いままでのデータを使って、どれくらいの頻度で起きていた現象なのか、どこで起きていたのか、ということを調べたり。





●8-9月に、3年生までのような長い夏休みはありません。(実家に帰るような期間の休みはあります。)観測もありますし、データ解析も行いますよ。
●北風がきて海が荒れる前に、データを取ることが大切なのです。















分属希望で悩んだ学生は、様子を見に来るといいよ。
5月 ☆5月中旬ぐらいまで、若狭湾での機器の設置は続きます。
この頃、よく卒業生が遊びに来てくれますね。いつでも歓迎です。
卒業生たち。みんな元気かな?
この時期は、観測をしながら卒論で使うプログラムを作ったりします。
就職希望者は就活(公務員試験準備、教職試験準備を含む)、大学院希望者は院試の勉強との並行での活動となります。
6月 ☆卒論、修論中間報告
☆大学院生 秋の学会要旨提出
卒論、修論の中間報告があります。進行状況について、1名ずつ説明します。
現場観測では他の研究者または漁業者と接しながら作業をこなします。漁業者の皆さんのフットワークの良さと気配りには学ぶところが多いですよ。
定置網での調査の様子。

大学院生は、秋の学会準備のため分析結果を整理して、要旨提出にむけてがんばる時期です。

7月 ☆前期授業終了
☆期末試験
機器のメンテナンスにむけて準備を始めます。グループで海洋観測ブイを運営しているので、メンテナンスのための調査に出ることもありますし、不具合のときの緊急出動もあります。「情報を提供する立場」を実感できますよ。
うちが設置している研究用ブイです

だいたい、この頃になると、プログラムもちょっとは出来るようになって、野外調査も慣れてくる頃です。
ま、プログラムに悩み始めるのもこの時期からです。
8月 ☆オープンキャンパス
☆海洋観測実習(8上旬)
☆水温計・流速計の交換およびメンテナンス作業
この頃も、よく卒業生が来てくれます。いつも突然、来る人は、私宛にメールを入れといてくださいね。
8月の調査。夏の海を実感できる。
9月 ☆海洋学会 院生は海洋学会か、水産海洋学会で発表をします。年によっては、別の研究集会で発表する年もあります。
10月 ☆後期授業開始
☆白樫際で出展(各研究室単位)

☆観測機器の回収
白樫祭には、たまに卒業生がきてくれます。すっかり社会人で、仕事のお話も教えてくれり。みなさん、近くにきたら遊びにきてね〜!

卒論の分析が本格化していきます。卒論のストーリーをもとに、仮説の検証を繰り返していきます。このあたりの作業に、楽しみを見いだしてくれると嬉しい。
機器からデータを取り出す様子
3年生が配属予定
研究室内で、指導担当教員を決める予定
11月 ☆卒論 追い込みスタート
☆3年生新メンバー配属 (もうちょっと前か?)
・いよいよ修論、卒論も終盤です。がんばりましょう。本サイトの主な訪問者であるOB・OGの皆さん、当時を思い出し、ご声援お願いします。心のなかで思うだけでOKですよん。
試行錯誤を繰り返すなかで、たくましく成長していく時期です。
12月 ☆卒論中間報告

ここからは、研究室にいる時間が格段に長くなることでしょう。自分の卒論テーマについて、深く追求して行く時期です。わたしとの打ち合わせも増える時期です。

1月 ☆卒論追い込み
☆センター入試
卒論の原稿を読みなおしたり、発表にむけて準備を進める時期になります。
2月 ☆卒論締め切り&発表会
☆前期入試
☆後期授業終了
☆後期試験
・要旨の提出
・卒論、修論の本体提出
・卒論、修論の発表
には、時間がとてもかかるのですが、卒論、修論は学生生活の集大成ですからみんな頑張って取り組みます。
卒業論文、修士論文は、いよいよ大詰めを迎えます。
●月末には、4年生から3年生へ引き継ぎをします。そしたら4年生は、いよいよ春が見えてきます。
3月 ☆卒業式
☆日本海洋学会
卒業、修了おめでとう!
大学院へ進学される方は、3月学会か翌9月の学会で成果の発表をします。
卒論、修論に熱意をもって取り組むことで、ずいぶんと成長する学生をたくさんみてきました。わたしも多くのことを学びました。感謝。



気になったら、いろいろと聞いてみよう。その方がよくわかるし、間違いがないから!来室歓迎です。
問い合わせはメールでOKですから気軽にどうぞ。遠慮なくお問い合わせ下さい。



(C)Copyright Fukui Prefectural University All Rights Reserved.