コラーゲンは動物の細胞外マトリックスに広く分布する構造タンパク質の一種である。海洋動物のコラーゲン分子種の基礎性状に関する情報を集積するとともに、下記に掲げる研究を行なう。
・魚類コラーゲンの架橋形成機構の解明−魚類コラーゲンは非常に酸に溶けやすいという特性がある。その原因を架橋形成機構の面から生化学・分子生物学的手法を用いて解明する。
・食品の物性に対するコラーゲンの機能−海洋動物組織の物性は、貯蔵や加工(加熱など)によって変化する。このような組織の物性変化にコラーゲンがどのように関係しているかを明らかにする。
・低利用海洋生物資源からのコラーゲンの回収と有効利用−低利用海洋生物資源(魚介類加工残滓やクラゲ類など)から低コストで簡便なコラーゲン回収方法を開発し、化粧品、食品や医薬品の原料としてこれらを利用するための基礎を築く。
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