<質問票 29>

☆対象
○個々の発表   ○変遷と現状   ◎再生に向けて   ○全体
☆内容
古谷さんのコメントに関してメカニズムが解明する前に答えを出す3つの条件
@説明責任A柔軟性(仮説)Bモニタリングということですか
柔軟性の確保についてどのようにすればよいかお考えを!

<回答:古谷>
柔軟性は、説明責任(公開性)やモニタリングと密接にリンクすることによって確保します。
アセスメントなどにおける判断は、その時に得られている情報の量と質および科学のレベルで決まる予測に依存するわけです。
その予測には常にある程度の不確実性がどうしても伴うため、
現状把握(モニタリング)によってその不確実な点を絶えず修正してかなければなりません。
場合によっては再判断が必要になるでしょう。公開性によってそれを広く共通の認識につなげていくことになります。
その過程で過去の判断に誤りがあれば、それが誤りであったことが共通の認識になるわけです。
異なる利害の立場が対立する場合の合意形成には出来るだけこの部分を透明にしていくことが不可欠です。
これが柔軟性を確保することになります。おそらくこれ以外にはないと思います。
利害から離れた第3者委員会がどのような判断をするにしても、科学的議論が不透明、
あるいは明確な科学的議論がなされているにもかかわらず
それが共通の認識になっていないと、利害に関わるそれぞれの立場に立った主張が
ぶつかり合うだけになってしまうのではないでしょうか。
これまでの関連事例を見ていくと、この点が最も柔軟性を損なうことになっていると思います。