ようこそ研究室散策へ。ここでは研究室の内部や常備資料を紹介しています。
研究室には経済(経済原論、経済・産業史、経済哲学関係)や経営(労働関係)に関する各種資料・図書がおいてあります。 スペースの関係で、研究室には所蔵資料の一部しか置くことができませんが、中には貴重な資料もあります。ここではそのうち福井の経済 ・産業に関する若干の資料を紹介します。
研究室には、大正末期の福井市等の「商工地図」や明治期の「商家絵図」が掲示してありますので、当時の産業や事業所調査に役立つと思います 。
▲商工地図(大正期) ▲商家絵図(明治期)
このほか戦後復興期の事業所住宅地図も置いてあります。
どこにどんな事業所があったのか、興味津々というところです。
今では懐かしい風景となった昭和30年代、40年代の商店街のスナップ写真も現在準備中です
福井駅前通り(復興期) 現在と較べてみよう!
《戦後福井商業経済史関係資料 》 あまり見ることのない戦後の福井商業関係の資料の一部を紹介します。
(右)加藤尚「百貨店復活に関する意見書」(昭和37年)
(左)百貨店営業許可申請の理由、内容
(福井放送会館、昭和39年)左から小浜地域、敦賀地域、武生地域、福井地域
「商業近代化実施計画報告書」他に産業技術分野に関連して、戦後の三大論争の一つである「技術論論争」の一連の文献も所蔵しています。
左の写真はこの論争の中心的役割を担った星野芳郎氏の『技術論ノート』(昭和23年真善美社刊)です。
この出版を契機に、論争はさらに過熱します。
技術は「労働手段の体系」なのか「生産的実践における客観的法則性の意識的適用」なのか。未だに決着がつかない技術の本質(概念規定)。
ちなみに、星野氏のこの書籍は、大学図書館では二十数箇所所蔵しているが、県内で所蔵している機関はないようなので、現物に関心のある方はどうぞ。(内容は「星野芳郎著作集」に収録されているので、 何処ででも読むことができます)
論争の出発点となった武谷三男氏の「哲学は如何にして有効さを取戻しうるか」は『弁証法の諸問題』として出版された。写真は理学社の元版
技術論論争は哲学者にも大きな影響を与え主体正論哲学の基礎となった。写真は左から田中吉六氏『史的唯物論の成立』(理論社の元版)、K田寛一 氏『ヘーゲルとマルクス』(理論社の元版)
【何れも当研究室所蔵】
産業史に関連しては、一般の経済史、産業史の研究書、参考書に加えて、明治期の染織講習所の後継学校
足利織物講習所 → 足利工業高校
八王子織物講習所 → 八王子工業高校
京都織物講習所 → 洛陽工業高校
などなど
の資料研究が欠かせません。
これらの後継校の資料は、地元では簡単に参照できますが、それ以外の地域では利用が困難で、国会図書館に出向いての閲覧となり、なかなか面倒です。
当研究室にはこれらに関連資料を常備しております。
*左から『足利工高所蔵品染織特別図録』
『京都市染織試験場/京都近代染織技術発達史』
『八王子工業高校百年史』『洛陽工高百年史』
来室されるにあたっては、事前に電話やメールでその旨、時間をご連絡ください。《レファレンスサービス》
当研究室では、明治・大正・昭和戦前期の福井県内企業(事業所)や経済人に関して「レファレンスサービス」を行っています。公的機関のレファレンスサービスを利用しても無理な場合に限り受付けております。但し、時間がかかる場合や、調査しても資料が見つかるとは限らないことをあらかじめご了解下さい。2008年秋から2009年1月にかけて受付たものでは下記のものがあります。
( )内は質問者の住所・戦前の東○絹糸(株)について現存する資料(神戸)
・(有)福井○○工業所の所在場所と代表者(大阪)
・染織技術者山○次郎の福井での活動事績(東京)
・公○電気(株)の概要(福井)
・大正期の織物業界重鎮吉○多吉の現存する写真(東京) その他《資料提供のお願い》
当研究室では福井県内の 企業動向、産業関連資料、地域資料収集に努めております。
これらの資料を発行されましたら、是非ご寄贈をお願い します。 貴重な資料として、福井県産業史、経済史の研究に役立てるとともに、様々な分野で利活用させていただきます。
こちらをお読みください資料提供、その他相談、お問合せは下記まで
福井県立大学地域経済研究所 奥山研究室
〒910-1195 福井県吉田郡永平寺町松岡兼定島4-1-1
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