諫早湾干拓事業
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1952年コメの増産を目的に10,000haの干拓事業を提案.長崎県は 平野が少ないため農地の確保が必要というのが理由.1982年,減反政策 や漁民の反対で3分の1規模に縮小.事業目的は防災重視に切り替わり, 諫早湾奥部(3,550ha)を堤防で閉め切り,かんがい用水や洪水対策用の 調整池(1,710ha)と農地(1,477ha)を造成することになった.事業費 は2,370億円で2000年度に完成予定.1986年,農水省がこの事業に対する 環境影響評価書を作成.500ページに及ぶ報告書の中で動植物への影響 については8ページしかさかなかった.1988年,環境庁が鳥類の生息環境 の再生と保護を求める意見を出し,干拓を容認.ところが,計画から 45年たった1997年,潮受堤防の鉄板293枚がギロチンのように 次々と落とされる場面がテレビに放映され「ムツゴロウを守れ」 の議論が沸き起こり,事業目的の疑問も出始めた・・・ (毎日新聞より転載)
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