A:毛管力という力が働いて粒子を結合させている!

【詳細】

砂の粒子の小さな隙間には水が存在している。土が水を保つ仕組みは毛管現象として知ら

れている。そこでこの水は主に毛管水と呼ばれ、負圧というものを持っている。負圧には

周辺のものを吸い付ける吸着作用があり、砂の粒子を毛管水が接着剤のような働きをもっ

て、くっつけていると考えられる。

【負圧というものは…?】

土の中の水の圧力はマイナスの圧力である。このマイナスの圧力を負圧というのだが、こ

の負圧はいわゆる縮まろうとする力のことである。ちなみに、広がろうとする力は、正圧

という。

【ここで毛管現象の説明を…】

ガラスの毛細管を水面に静かに立てると、水は管内を上昇し、次第にゆっくりになるもの

の、ある一定の高さまで上昇する現象のことである。このときに使用する毛細管は、細い

ほどはっきりとこの現象が見られる。なぜ水が上がってゆくかというと、それは『表面張

力』という言葉で説明できる。最終的に、ある一定の高さで上昇しなくなるのは、この水

の柱の全体にかかる重力と、毛管力が釣り合うからである。

【表面張力とは…?】

水はガラスの壁面をどんどん濡らそうとして上昇する。つまり、初めは壁に接している水

だけが上昇する。同時に水の表面積をできるだけ小さくしようとする力―これを表面張力

と言うのだが―この力が働いた結果、ガラスの壁面を下に押し下げようとして、その反作

用で水全体が上がってゆくのである。

ここで、毛管水に関係する『pF値』という言葉を説明しておく。pFという言葉は、熱力学

の概念より、1935年にスコフィールド氏によって初めて使われた。pFは土の水分状態

を示す。pFは連続した値であり、ある特定な値が特別な意味を持っているのである。(説

明の仕方が思い当たらないので、計算式は省略します^^;)

例えば…ほじょうようすいりょう圃場容水量―畑に充分な水を与えてから、または多量の

降雨があってから、1〜2日後に土中から重力水と呼ばれる水が自然に排除された状態で

土が保持している水の量。pF1.6〜2.0

他には…永久シオレ点―水分が減ってきて、これ以上の張力の水では植物が吸収できない

水のエネルギー状態を示すもので、いったんこの状態に陥った植物は、水分を与えてもも

はや回復しないほどのダメージを受ける。pF4.2

一般に圃場容水量と永久シオレ点の間の張力水が植物の利用できる有効水と呼ばれるもの

である。