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福井の近代土木遺産

  
  ■アカタン砂防堰堤群(南越前町古木)

成16年、南越前町赤谷川に設置されている砂防堰堤が登録有形文化財に指定された。「アカタン」として親しまれている堰堤群は、全部で9箇所あるが、水通しが側方にあり、導水堤を有する点が特徴である。建設されたのは明治30年代で、現在でも周囲の自然景観と調和し、土砂災害の防止に貢献している。
の写真は中流「奥の東堰堤」で、堤長25m、高さ8mの大規模な石造物となっている。下流には堤長112mの堰堤群の中で最大規模を誇る八号堰堤(下左写真)がある。
地図はここ ▲八号堰堤 ▲赤谷川
     
  ■鬼谷川砂防堰堤(大野市佐開)

野市佐開集落の南東、真名川支流の鬼谷川下流部に、現在も土砂流出を防ぐこの石積み堰堤がある。廃藩置県以降、無秩序な森林伐採や焼畑が行われ、水源涵養能力が落ち、大雨の度にこの地域の被害が大きくなった。
うした状況を受け、鬼谷川砂防石堰堤は明治30(1897)年に造られており、現存する砂防堰堤としては県内最古である。オランダ人技師エッセルの工法を用いた石積みで、堤高は約6m、堤長は約36m。堰堤の脇には記念石碑もある。平成15(2003)年には登録有形文化財に指定された。
 
地図はここ ▲石積 ▲登録文化財碑


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