 | 昔の輪作は,麦や粟など禾木科と野菜類の輪作が基本.麦の株間にキューリやトマトを植え,その苗が小さいときは麦が風除けとなり,麦を6月初めに収穫したあと,野菜の苗に支柱を立てる.病害虫は発生せず,連作障害なし.禾木科作物は経済性がなく作られなくなったが,連作障害を防ぎ,さらに根が下のほうに伸びるため自然に農地を耕すことになる.土壌破壊につながる大型機械をいれる必要もなかった.雑穀は健康にも良く,丈夫な体質を作ってきた.近代農業は,環境破壊とともに,虚弱体質やアレルギー体質をつくってきた.
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 | 近代農業の輪作は,ある畑に小松菜など十字花科の野菜を栽培したら次ぎは瓜科のキューリ,またはナス科のナスやトマトを栽培するといった違う科の作物を栽培することにより病虫害の発生を抑えるというもの.
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 | 輪作体系を取れない近年の集約農業は,病虫害の発生を抑えるための殺虫剤など農薬と大量生産のための機械化・化学肥料が,避けられない.一度,農薬をいれると,年々強い農薬が必要になり,2種類,3種類の混合農薬が必要となる.土壌中や葉内にも農薬は浸透する.企業型種苗工場で生産される種苗は,もはや殺虫剤と化学肥料を不可欠にする種苗を開発しているともいわれている.化学化と機械化は,土壌生態系を,そして食物連鎖を破壊するばかりか,生産者や消費者の健康を脅かしている.また,異常気象にもきわめて弱い.
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